2012年10月31日水曜日

カーシェアリング始めました。

先週土曜日、カーシェアリング・サービスのタイムズプラスの契約をし、土日の2日間利用してみました。

北海道で暮らす上で、やっぱり自動車があると便利。札幌なら地下鉄やバスを乗り継いでいろいろなところに行けるっちゃ行けるが、雑誌やWEBで美味そうなラーメン屋を見つけても大抵「○○駅から徒歩20分」とか「○○駅からバスで10分」とかのところにあって、正直これはクルマが無いと厳しい。

だからクルマが欲しいなとは思っていたが、導入にかかる費用はともかく、維持費が恐ろしい。税金だけじゃなく定期的なメンテナンスは必要だし、駐車場代やガソリン代もバカにならない。放っておいても月に3万円くらいはかかってしまう。放っておかずにガシガシ利用すれば利用するだけ費用はかかる。

そう思って、今年の春に見つけたタイムズプラス、契約しようかずっと迷っていたけれど、今回の札幌観光を機に契約してしまった。

タイムズプラスの仕組み・特徴

詳細は公式サイトをご覧いただくとして、簡単に仕組みや特徴を箇条書きで並べてみる。

基本的な仕組み

全国のタイムズプラスに停まっている専用のクルマを、WEBや電話から予約して、IDカードで鍵を開けて利用する。結局はレンタカーなんだけど、その仕組みが画期的。
クルマは、例えば札幌市内だと至る所に停めてある。


コストは、「初期費用」+「月額基本料金」+「利用料金」

  • 初期費用(カード発行料)=1,500円
  • 月額基本料金(個人プラン)=1,000円
  • 利用料金(ベーシック車種)=200円/15分

月額基本料金1,000円はそのまま利用料金として使えるので、月に1時間15分までは追加料金が発生せずに利用出来ることになる。

素晴らしいなと思うのは、ガソリン代がかからないこと。クルマの中に提携ガソリンスタンド(GS)のカードが積んであって、提携GSに行けばサインだけでお金を払わずに給油できる。
これはいい。通常のレンタカーだと、6時間で5,000円くらいの利用料金のほかに、最後にガソリンを満タンにして返さなければならないというトラップが控えているが、タイムズプラスなら6時間乗ったら3,900円(パック料金)ポッキリ。

しかも、給油や洗車をするとクルマの利用料金から200円の割引が受けられる。「そろそろガソリンが半分になったな」と思ったら、近くの提携GSに寄って満タンにする。するとタンク内(?)のセンサーが反応して、自動で利用料金から200円(15分)分割引してくれる。「みんなで大事に使おう」という精神なのか。

クルマは至る所に停めてある

通常のレンタカーは専用の店舗を構えていたりGSに併設されていたりして、そこまで歩かなきゃいけない。そして、大手は駅の近くに店舗があるけれど、格安レンタカーをさがそうとすると駅から10分とか歩かなきゃいけなかったりする。

が、タイムズプラスはコインパーキングのタイムズ24にクルマが停めてあって、タイムズ24ってのは往々にしてアクセスがいいところにある。

例えば、タイムズプラスが利用出来るタイムズ24の分布は、札幌市内だとこんな感じ。
中心部から外れると確かにタイムズプラスが利用出来るタイムズ24の数も減るっちゃ減るけれど、それでも駅近で便利。

各駐車場に1〜2台のデミオが停めてあって、それをWEBから予約した上で専用カードで鍵を開け、勝手に乗り込んで利用する。

リアウインドウのセンサーにカードをかざすと鍵が開く。車に乗り込み、グローブボックス内に置いてあるキーを取り出す。そのキーでエンジンをかけ、普通に発進。それだけ。

予約は大抵空いている。今回は札幌駅前の車を使ったが、土曜日は13時半から20時半まで、日曜日は15時半から18時くらいまで、バッチリ空いていた。もっと人気が出るとどうなるのかわからないけれど。

予約はPC・スマホ・携帯から


クルマの予約はPCやスマホ、携帯から簡単に出来る。すごく簡単。別にコールセンターに電話をして「ええと、今日の9時から1台予約したいんですが…。6時間で…。」とかいうやりとりをしなくてもいい。しかもクルマが空いていれば、乗車の3分前までなら予約ができる。

だから、札幌駅のカフェで雑誌を読んでいて、「そうだ、ここに行ってみよう」とかふと思い立ったその場でiPhoneから駅前のクルマを予約、歩いて行って乗車、みたいな使い方も全然出来る。

予約は2週間前から可能なので、予定が決まっている場合なんかは先に押さえておくこともできる。もちろん変更・取消も無料で可能。

車種はマツダ・デミオが多い

利用料金は「ベーシック」(200円/15分)と「プレミアム」(400円/15分)の2種類があり、プレミアムにするとBMWなんかもあるみたいだけれど、これは東京と大阪にしか無いようだ。

ベーシックは、他の都府県・市町村はわからないが、札幌だとデミオが多い。5人乗りで、荷物も積めて、ちょいのりにはちょうどいいサイズだと思う。大人数での旅行なら最初から普通のレンタカー屋で大型車を予約しておけばいい話だし。

入会方法は「クイック入会」が速い

タイムズプラスの利用には会員になる必要があって、入会方法は「インターネット入会」と「クイック入会」の2種類がある。前者はインターネット上と郵送だけで手続が完結するので、免許証のコピーを送ったりして最短でも5営業日ほどかかる。

後者は、インターネット上で基本情報を入力後、マツダレンタカー等の事務所に行き、10分ほどでカードを発行してもらえる。今回僕はこの「クイック入会」を利用した。

土曜日の9時ころに「そうだ、せっかく東京からの友人を案内するならやっぱりクルマがいるな。千歳空港までクルマで迎えに行ってやりたいし」と思い立ち、昼の12時10分にはマツダレンタカーの店舗でカードを受け取り、札幌駅で昼食をとったあと、13時半には国道36号線を南下し始めていた。すごく速い。もちろん、あなたがマツダレンタカーの店舗の近くに住んでいるのならば(そして近所のタイムズプラスに空車があるのならば)、思い立った1時間後にはクルマに乗っている、なんてことも十分に可能だ。


実際に使ってみて

使用感はほとんど上に書いたけれど、実際に使ってみて気がついたことを何点か。

車内に忘れ物をした

土曜日に使った際、iPod touchをクルマのAVシステムにBluetoothで接続して使っていたんだが、降車の際にiPod touchを後部座席に置きっぱなしにしてしまった。
降車後1時間以内なら1回だけ鍵を開けられる仕組みになってはいるが、気がついたのは翌日曜日の朝10時。

入会時にもらったパンフレットや公式サイトの情報を読み込んだ後、すぐにコールセンターに電話。コールセンターのお姉さんは、落し物の届け出が出ていないことを確認した後、パンフレットどおりに「15分だけ予約を取る」ことを薦めてくれた。そして「現在別の方がクルマを利用中」であることを教えてくれた上で(現地にクルマを見に行っているし予約ページも見たから知っていたんだけれど)、「その利用が終わった直後に15分予約を取る」ことまで電話中にしてくれた。すごく感じの良い対応で、こちらも何度もありがとうを言った。

先客は15時までの利用だったので、間を15分あけて15時15分から15時30分までの予約。15時にはタイムズ24で先客の帰還を待ち、入ってきたクルマに乗っていたお姉さん方に近づくと、「iPodですよね?笑」と、笑顔でiPod touchを渡してくれた。いい人でよかった。
僕らはその場でiPhoneから15分の予約を3時間に延長し、羊ヶ丘展望台へ。

しかし先客のお姉さん達には悪いことをした。たぶん、札幌以外の土地から観光に来た人たちだったんだろうに、楽しい旅行の中に僕のiPodを気にさせてしまって、申し訳なかった。

とにかく、iPod touchは無事帰ってきた。悪い人なら知らんぷりを決め込むんだろうが、いい人達でよかった。

車内は禁煙

全車禁煙。これはまあ当たり前だ。喫煙車/禁煙車が設定されているレンタカー屋ならともかく、タイムズプラスはみんなで1台の同じクルマを使う。非喫煙者への配慮は当然だろう。
しかし、僕の友達は2人とも喫煙者。札幌〜小樽の長距離移動になるとちょっとしんどかったようで、停めるたびに2〜3本タバコを吸っていた。


と言った感じで、タイムズプラスにはまりそう。放っておいても月1,000円はかかるわけだし、これからもちょこちょこと利用しそうだ。
札幌はこれから冬に入り、運転にこれまで以上に注意を払わなければいけなくなるが、それでも地下鉄の無いエリアにラーメンを食べに行ったりと、生活の幅が広がりそうだ。家から徒歩3分のところに1台停まっているし。

以上

2012年10月11日木曜日

思い出をコレクション。

風邪ひいて夕方から6時間くらい寝ていて、全然眠くならないのでチラ裏的なエントリを。

iTunesで、中学時代以前、高校・浪人時代、大学時代、社会人になってからという年代と、春、夏、秋、冬の四季の2軸で切ってプレイリストをつくってみて、色々気づきがあった。非常に個人的な問題であって、一般化も出来ないし、何の役にも立たないのだけれど。

プレイリストが一番大きくなるのは年代を問わずやっぱり秋だった。秋には色々な思い出がある。


音楽って、写真以上に思い出を深く芳しく思い出させてくれる気がする。
たとえば、大学時代の終わりにゼミ生と四国・中国地方に旅行に行ったんだけど、そのときの写真を見るよりも、宿のふとんの中でiPodで聴いていた曲を聴いたほうが、四国・中国地方の景色が頭の中で存在感を増してくる。

そんななか、今年に入ってから新しい曲をほとんど聴いていないことに気がついた。アルバムでいうと7枚くらいは新しくiTunesに登録しているみたいだけれど、「音楽との出会い」みたいなものはあんまり無かったみたいだ。きっと、これは将来もったいない思いをするに違いない。週末にTSUTAYAに寄らなくちゃ。

2012年10月3日水曜日

友達は増えていく過程が面白い。

人間ってのは関係性が近づいていく過程が面白く、モノってのは手に入れて使いこなせるようになるまでが楽しいもんなんだと思う。

大学に入ってすぐの時期、サークルの新歓とかで知らない同級生や先輩と話すのって、不安だけどむちゃくちゃ楽しいもんだと思う。でもそこで知り合った人の中で、卒業時まで親しく出来る友人になるような人ってのは、きっとごくわずかだ。

2010年初頭、友達がiPhoneを持ってるのを見て、便利そうだと思ってガラケーからiPhone 3GSに機種変更した人ってのは多いんじゃないかと思うけれど、その人達はiPhoneを手に入れた直後、きっと、誰にも言わないけれど叫びだしたくなるくらい楽しかったんだと思う。っていうかたぶん部屋で叫んでいたんだと思う。でもそういう人たちは、2年も経つときっと手に入れた当初よりはiPhoneに触らなくなっている。

10年経っても20年経っても続く友情ってのはきっとむちゃくちゃに少なくて、家族以外とはそういう関係を続けられていない人がほとんどなんだと思う。
子供の頃から使っているモノを、20代になっても(壊れていない限り)使い続けている人っていうのもきっとほとんど居ない。

人間の関係性も、モノへの愛着も、きっと滅多に続かない。
友情は新たな友情へと更新され、お気に入りのおもちゃは新しいおもちゃに買い換えられる。

プロダクトライフサイクルってのはきっとそういうことなんだろうと、ふと腹に落ちた。

もちろん、中には(家族以外で)ずっと続く人間関係もあるし、ずっと使い続けているお気に入りのモノはあると思う。「出来上がった関係性」を成熟させていくことが出来る人、ってのは確かにいるし、そういう関係性ってのも確かにある。
でも、それは希少だ。希少だから、ずっと続く人間関係やモノとの関係はドラマになってもてはやされる。

人間の関係性も、モノへの愛着も、きっと滅多に続かない。続いているのはレアなケース。100人のうち100人が小学校の頃の友達と今でも仲良しなんてことは無い。
「出来上がった関係性」を成熟させていくプロセスは、とても難しいし、その面白さは簡単には理解されない。

だから、「出来上がった関係性」を可視化・固定化しきってしまったmixiは廃れ、それを一旦リセットして新たに組み上げていく楽しみを提供してくれるFacebookが流行る。

mixi上で友達が書いた日記に気の利いたコメントをし、自分の書いた日記にもコメントをもらう、なんてサイクルを回し続けるのが楽しいはずがない。限界的な楽しさみたいなものは、徐々に小さくなっていく。

mixiがそうであったように、いま楽しんでいるFacebookで、10年後も「いいね!」なんて言っている姿が想像できない。「ソーシャルグラフ」を構築・可視化・固定してしまうことの宿命なんじゃないかと思う。だから、つながりがゆるやかなTwitterは残り、Facebookはきっと廃れるんだろう、と思う。

そんなことが、ふと腹に落ちた。でも腹減った。夕飯何食べよう。