当社の始業時間は8:40だが、社員はみな7:55くらいには出社して店舗のまわりの清掃をする。
しかし今朝は下痢のため家を出るのが遅れ、15分ほど集合時間に遅刻してしまった(とは言え始業時間の30分も前に着いているのだけど)。
始業して、店にお客様が入る前までのちょっとの時間、その遅刻に対する焦りは間違いなくあった。
それと同時に、最近は先輩方の「1枚の書類を処理するスピード」に衝撃を受け(やっと周りが見えるようになってきた)、そのスピードに追いつこうと、ルーチンワークの効率化をはかっていた。
例えば、「"各机に書類を配ったら、自席にいったん戻ってからさらに帳簿を取りに行く"のではなく、"配りに行ったその足で帳簿を取ってくる"と30秒は短縮できるな」とかって(小さな、そしてこれまで出来ていなかったことが情けないような)工夫もしているし、「この動作はあと3秒短縮しよう」とか「15枚の書類を処理するのに20分かかっていたけど15分に縮めよう」とか考えながら行動するようにしていた。
もちろん今朝もそれを実践し、朝のルーチンワークは20分かかっていたものが昨日よりも5分は縮められ、15分で終えることができた。
遅刻の焦りの大きさを業務効率化を達成した満足感の大きさが超えたちょうどその時、上司に呼び出された。
「今朝はなんか様子がおかしいがどうした?」
「やけに焦っている顔をしているぞ」
「ストレスがたまってきているんだ。今日は『ゆるく』やれよ」
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僕はふだん業務時間中は結構楽しんで仕事をしている。もちろんかったるく感じるときもあるし、怒られて落ち込むこともあるけれど、それでも基本的には(どういうわけか)仕事を楽しめている。
しかし一昨日、(上記と同じ)上司に呼び出されてこんなことを言われた。
「君は私や他の人と話しているときはすごくいい笑顔なのに、仕事中は本当に嫌そうな顔をしているな」
衝撃的だった。楽しく働いているつもりだったのに、そんなことを言われるなんて。
僕は顔のつくりがあまり恵まれておらず、目も「薮睨み」(斜視)なため、とくに感情がないときは不満気に見える、というのは分かっていたつもりだった。そこをまさに指摘された訳だ。
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そんな訳で、昨日も今朝も笑顔をものすごく意識して仕事をしていた。今朝の笑顔は働き始めてからでも最高の笑顔だったと自分では思っていた。
しかし、上司からはそう見えなかった。上司はたぶん、僕からみえていない僕を見てくれていたのだろう。
そして、
「ストレスがたまっている」
そう言われて初めて自分にストレスがたまっていることに気づいた。夕方、1ヶ月ぶりに熱が出た。
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このエントリで何が言いたいかというと、2つある。
1つは、ストレスってものは自分では気がつかないうちにたまるものであるということ。
その要因は様々で、「笑顔をこころがけよう」と思うことすらたぶんストレス要因になるのだろう。
サークルの友人は某オンラインショッピングモールを運営する企業に昨春入社したが、自分では楽しんで仕事をしていたつもりだったが6月頃から体調が悪くなり、7月に倒れて休職、そのまま年末には退職したという。
今日の終業直前、同期の様子がちょっとおかしかったのでどうしたのかなと思っていると、帰り道に「速く部署替わりしたいわ」とぼそっとつぶやいたりしていた。彼はここ数日手のひらがひどく荒れており、本人曰く「ストレスだと思う」とのこと。
彼も僕も幸いにして五月病にはかからなかった。
みんな笑顔で働いていても、6月という時期は、五月病にかからなかった者にとってはストレスからどこか調子が悪くなる時期なのだろう。北海道の春は遅く桜前線は1ヶ月遅れてやってくるが、五月病まで1ヶ月遅れてくるとはね。
もう1つは、「まわりが見えてくる」ということは「自分がどんな風に見られているか(評価ではなく、方法として)」も見えてくるということなのだということ。
あるいは、「誰が誰をどういうふうに見ているか」が見えてくるということ。
これはとても楽しい。
これまで上司が業務中何をしているのかなんて考えたこともなかった。自分のことで精一杯だった。しかし業務に慣れてきて少し周りが見えてくると、上司が普段何をしているのかがわかってきた。彼は職員の働き様を見ている。思い起こせば、「君はこういう感じになってるからこうしたほうがいい」とか「あの係の人はこういうふうに困っているから、こういうふうに助けあおう」とかいう発言はこれまでたくさんあった。そうして上司の姿を横目で追うと、彼はときたま手を止めてじっくりと部下の動きを観察している。なるほど、彼はやっぱり管理職なのだ。
こんな当たり前のことにも気付かなかった自分を情けなく思うと同時に、少しずつでも成長しているということがわかってなんだかうれしい。
という訳でこの先1週間くらいは、視野を広く持ちつつも、ちょっとゆるくやってみようかな、なんて思った1日だった。
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